
旧安田庭園(きゅうやすだていえん)は、東京都墨田区に所在する、潮入り回遊式庭園として整備された大名庭園である。
小島の浮かぶ心字池を老樹と散策路が囲む構成。 雪見灯篭が配置され、池には鯉、亀が遊ぶ。 人工的に水位の干満が再現されている。 無料で開放されている。
江戸時代においては、本庄松平氏(常陸笠間藩、のち丹後宮津藩)の下屋敷。元禄年間に本庄宗資により大名庭園として築造された。安政年間に隅田川の水を引いた潮入回遊庭園として整備された。明治に入り、旧岡山藩主池田章政の邸宅となる。
明治22年(1889年)、安田財閥の祖である安田善次郎が所有することとなった。大正11年(1922年)、彼の遺志にもとづき東京市に寄贈されたが、翌大正12年(1923年)の関東大震災によりほとんど旧態を失った。東京市により復元され、昭和2年(1927年)、市民の庭園として開園。昭和42年(1967年)、東京都から墨田区に移管され、現在は墨田区が管理する。
かつては隅田川の水を取り入れ、隅田川の干満を利用し、眺めの変化を鑑賞する庭園であった。尚、このような潮入の池をもつ庭園として他に浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園がある。隅田川の汚染が園に及ぶようになったため直接の接続は停止されている。現在は、園北側の地下貯水槽(貯水量約800トン)を利用し、ポンプにて人工的に潮入が再現されている。
Yasuda Teien : 旧安田庭園へのアクセス
・JR総武線両国駅西口より徒歩5分
・都営大江戸線両国駅より徒歩7分